野村証券の関係者は次のように述べた。PMI(購買担当者指数)とその項目別指標は、5月の工業生産の伸びが鈍化したことを示すものだが、経済は依然として安定成長の状態にあり、中国人民銀行(中央銀行)が今後も金利操作に頼ることが予想される。6月のインフレ率は比較的高くなるとみられるので、25ベーシックポイントの利上げが実施される見込みだ。インフレ圧力は2012年まで持続する見通しである。そのため、今年第3四半期にさらに25ベーシックポイントの利上げを実施し、年内に預金準備率を実質150ベーシックポイント引き上げることになるだろう。
ソシエテ・ジェネラル銀行の中国経済アナリスト・姚偉氏は次のように述べた。5月のCPI(消費者物価指数)は、最近で最も高くなる可能性がある。安定した成長傾向と持続的なインフレに対応するために、中国人民銀行が6月の利上げを実施する可能性はあり、今週末あるいは来週末にも実施される可能性が高い。
バークレイズ・キャピタルの関係者は次のように述べている。昨年同期の基数が比較的低いため、6月のCPI上昇率は約6%に達するだろう。経済成長とインフレが同時に進行しているため、金融引き締めは少なくとも第3四半期中期まで続く。CPIの上昇は6~7月がピークで、8月には5%以下に下がるだろう。6月6日(中国の祝日)あるいは5月のCPI発表(6月14日)の前に、中国人民銀行が基準金利を再び引き上げる可能性は高い。
(新華網日本語=中国通信社) 2011年6月4日