鉄道部門が18日明らかにしたところによると、北京と上海を結ぶ京滬高速鉄道の特別待遇の乗客(VIP乗客)向けサービスの基準(試行版)がこのほど制定作業を終えたという。VIP乗客は待合室や列車内で、航空機と同等のサービスを受けることができ、飲み物や食事が無料で提供されるという。こうした特別サービスの暫定的な料金基準も設定され、待合室で提供するサービスの価格は25元、列車内でのサービスの価格は75元と設定された。千竜網が伝えた。
VIP乗客とは、同高速鉄道の時速300キロメートルで走る「G」ナンバー列車の先頭車両の一等席以上の座席(ビジネスクラス席、観光シート席、一等ボックス席を含む)を利用する乗客を指し、これらの乗客向けサービスをVIP乗客向けサービスという。北京南駅から上海駅まで、一等席の料金は935元、ビジネスクラス席(観光シート席、一等ボックス席を含む)は1750元。二等席の555元を大幅に上回る料金を払うVIP乗客たちは、特別な機能を備えた座席や素晴らしい車窓の風景を楽しむ以外に、どんなサービスを受けられるのだろうか。
VIP乗客は駅では次のようなサービスを受けられる。各駅には一等席以上の座席を取り扱う専用窓口がある。待合室にはVIP乗客の専用エリアがあり、サービス担当者が配置されている。北京南駅の東出入口と天津西駅の西出入口には、それぞれVIP乗客専用の安全検査ゲートが設置されている。列車を待つ間、VIP乗客は専用カウンターから飲み物や軽食をセルフサービスで自由に取ることができるほか、当日の新聞の閲覧、無料のインターネット接続、荷物の無料搬送といったサービスを受けられる。これらのサービスの料金基準は、飲み物が10元、軽食が10元、新聞・雑誌(新聞4紙と雑誌3種)が5元となっている。
VIP乗客は列車内では次のようなサービスを受けられる。寒さよけの毛布、クッション、アイマスク、タオル、スリッパ、靴カバー、ヘッドフォンなどの備品を提供される。飲み物、朝食、昼食、夕食、スナック、新聞が無料で提供される。これらのサービスの料金基準は、飲み物が12元、スナック(ドライフルーツと菓子類が6種類以上)が10元。食事の料金基準は30元。うち朝食は2種類以上あり、それぞれ10元とする(午前8時前に出発する列車では朝食を一回提供し、午後0時30分以後に到着する列車では昼食を一回提供する)。昼食と夕食は2種類以上あり、それぞれ30元とする(前記の時間のほか、昼食や夕食の時間にあたる列車ではすべての行程で昼食・夕食を提供する)。備品の料金基準は18元で、使い捨てスリッパ、靴カバー、アイマスク、ヘッドホン、タオルがここに含まれる。備品のクリーニング料金の基準は2元。新聞は3種類あり、それぞれ1元とする。
サービスの基準をみると、ハードウエアや食品の提供のほか、サービス担当者の行うサービスについて次のような規定が設けられている。VIP乗客対応の駅員は、専用エリアの入口でVIP乗客を出迎えてあいさつをする。サービス担当者は、列車が出発するまで3号車と16号車のドアの外に立って乗客を出迎え、乗客を座席に案内する。またサービス担当者は列車の走行中に折を見て車両を巡回し、乗客の飲み物が足りているかチェックする。途中停車する駅がない場合や、停車する駅があっても新たな乗客がいない場合は、原則として1時間に一度スナックを振る舞う、などだ。
「人民網日本語版」2011年6月20日