23日に発表された統計報告「世界資産報告」によると、アジア・太平洋地域の資産額100万ドル以上の富裕層の人数がこのほど初めて欧州地域を上回り、遠くない将来には北米地域を追い越す勢いだという。「新京報」が伝えた。
同報告は米国の投資銀行バンクオブアメリカ・メリルリンチの資産管理部門とフランスの調査会社キャプジェミニが共同で作成したもので、投資可能な資産が100万ドル以上ある富裕層の人数について統計をまとめている。
同報告によると、2010年のアジア・太平洋地域の富裕層は330万人、欧州地域は310万人だった。アジア・太平洋地域の富裕層の資産総額は10兆8千億ドル、欧州地域は10兆2千億ドルに上り、アジア・太平洋地域が2年連続で欧州地域を上回った。
世界規模でみると、富裕層の人数は1090万人で前年比8.3%増加し、資産総額は42兆7千億ドルで同9.7%増加した。上位3カ国の米国、日本、ドイツで、世界の富裕層全体の半数を占める。うち米国は310万人で、全体の28.6%を占めた。
富裕層の増加ペースが最も早い10の経済体のうち、アジアの経済体が6つある。トップは香港地区とベトナムで増加率は約33%に達し、このほかスリランカ、インドネシア、シンガポール、インドが並んだ。
大陸部の富裕層は53万5千人で世界4位となり、前年より約5万8千人増加した。インドは歴代最高の世界12位となり、スペインに取って代わった。
北米地域の富裕層の資産総額は世界トップで、11兆6千億ドルに達した。メリルリンチによると、アジアはまもなく北米を追い抜くことが予想されるという。富裕層の年齢構成をみると、アジアは若年層の割合が最も高く、30歳以下が3%を占めた。アジア以外の地域では2%が最高だった。
男女比をみると、女性の割合が27%に達して前年を3ポイント上回った。資産額3千万ドル以上の「超富裕層」は10万3千人で、前年比10%増加した。
▽参考データ
・アジア太平洋地域の富裕層の人数は330万人、資産総額は10兆8千億ドル
・欧州地域の富裕層の人数は310万人、資産総額は10兆2千億ドル
・世界全体の富裕層の人数は1090万人
・米国の富裕層の人数は310万人で世界1位
・中国大陸部の富裕層の人数は53万5千人で世界4位
「人民網日本語版」2011年6月24日