プロダクトプレースメントの手法に硬さ
「トランスフォーマ」の今までの2作品まで、観客は「カーロボット」の車のブランドに関してなんとも思わなかっただろう。だが、今回の「トランスフォーマ3」の中国製品の広告手法にはなんとも硬さが残る。銀幕に満ち溢れる “LENOVO”の文字、ヒーローの上司を演じたハリウッドの著名なアジア系俳優が、エレベータの中で突然加工乳を飲み、しかも「俺がこの加工乳を飲み終わってから話を続けるぞ。」などと堂々と台詞を言うのには参った。監督はおそらく観客が見てもわからないかもしれないと思ったのか、続けて青い加工乳のパッケージをアップにする。アメリカのプロダクトプレースメントの手法では、これはすでにAランクの折り込み方だ。(最高ランクはA+)これは映画の筋書きとほとんど関係ない、一瞬観客はドラマの外に追いやられるようだ。
このシーンについて監督は、生活の中にあふれている商品に、映画の中で喜劇の役割を与えて名演技をしてもらったもので、映画に出てくる商品の機能も喜劇的要素でしかない。「皆さんは彼が加工乳を飲むのを見て、おかしいと思ったでしょう?私はこの映画を見た人におもしろい映画だと思ってほしいのです。これは広告ではなく、喜劇性をプラスするものです。」という。なぜ、中国の加工乳で監督が笑わせなくちゃいけないのか。「コカコーラではあんなにおもしろくないから、加工乳を使ったんですよ。」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年7月15日