上半期経済データが示す中国の経済動向

上半期経済データが示す中国の経済動向。 国内外の経済が複雑な様相を見せる中、中国政府は先般、上半期の経済データを発表した。「ハードランディング説」、「スタグフレーション説」、「マクロコントロール過剰説」、「不動産市場膠着説」などが囁かれているが、このような意見に対し、上半期の経済データはどのような解答を示したのだろうか…

タグ: 中国経済動向

発信時間: 2011-07-16 11:17:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

問い2:物価上昇はストップするか?

このほど発表された6月の消費者物価指数(CPI)は、今回の記者会見においても話題の中心となった。

記者会見で発表されたデータによると、上半期のCPIは前年と比べ5.4%上昇、これは年初に定めた約4%という目標を超えるものであった。

「月ベースでのCPIは史上最高を記録したが、ある良い変化が非食品価格指数に表れた」。国家統計局の盛来運報道官はこのように述べた。盛来運報道官は、「3、4、5月の非食品価格は前月よりも上昇したが、6月の非食品価格は前月と横ばいとなった。これが一過性のものでないとすれば、今後の物価の動向にも大きな影響を与えることになるだろう。これは上半期における物価コントロール政策が一定の効果を示したことを表している」との見方を示した。

6月のデータをみると、前年同時期と比べたCPIの伸び率は前月よりも0.9ポイント上昇している。しかし、そのうちの0.5ポイントは残存効果により、0.4ポイントは豚肉など新たな上昇要因にもたらされたものである。

豚肉の価格は今後も継続してCPIを押し上げるだろうか?農業部牧畜業局の王智才局長は、「養豚業者は積極的に養殖を進めており、豚の飼育数は4カ月連続で増加している。今後、食肉価格は落ち着くとみられる」と述べた。一方、ある養豚業者は、「生産周期の制約があるため、年内いっぱいは豚肉の価格は高値で推移すると考えられる。価格が落ち着くのは来年以降だ」との見方を明らかにした。

「現在の物価上昇は、コストが推し進めた中期上昇トレンドの様相を呈している。我々が採るコントロール政策は、一つは現在の物価上昇、一つはインフレ観測に焦点を合わしたものである」。中国社会科学院経済研究所の劉樹成所長はこのように述べた。

劉樹成所長は、「特殊な状況を除けば、7月のCPIは前年同時期よりも減少する可能性が高い。残存効果が薄れ、コントロール政策が効果を示し、そして輸入インフレ要因が一時的に弱まれば、CPIは減少すると考えられる。第4四半期には、その効果が顕著に表れるだろう」と分析した。

しかし、物価の動向には依然としてリスクが存在している。ここ最近の国際原油価格の再上昇やアメリカによる量的緩和第3弾、そして輸入インフレの圧力も拡大する可能性を含んでおり、決して気を抜くことはできない。

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