中国銀行業協会は29日「中国銀行業発展報告(2010~11年)」を発表し、中国の銀行業は今年も安定経営状態が続くが、銀行の利益につながる原動力は弱まり、利益の伸びは20%前後になるだろうと述べた。
報告は次のように指摘した。錯綜した複雑な内外の経済金融環境のなか、中国の銀行業は2010年、相対的に好ましい融資バランスを保ち、利益を増やした。業務のパターン転換が進展し、中間業務の伸びが加速した。総合経営を試験的に進め、国際化のプロセスを速めた。銀行のリスク対応能力は引き続き強化され、不良債権は引き続き減少した。
データによると、2010年の中国の銀行業金融機関の税引き利益は前年比34・5%増の8991億元に達した。
今年の銀行業の利益の伸びについて、報告は次のように指摘した。世界経済は徐々に回復するが、リスク要素と不確定要素は存続する。銀行業の利益につながる原動力は弱まり、利益の伸びは20%前後になるだろう。
また報告は次のような考えを示した。監督管理部門は今年も貸倒引当金の増額を求めてくるだろう。引当金の増額は、銀行業の利益をある程度制約するが、コスト支出の縮小を続けていけば、コスト支出と収入の伸びは基本的に同じレベルになる。
「中国銀行業発展報告(2010年~11年)」は中国銀行業協会が初めてまとめた銀行業の全貌を示す年度報告で、12の金融機関が報告の編集に参加した。
(新華網日本語=中国通信社) 2011年7月30日