▽ドアを閉めてから30分以内の離陸 実現可能性を心配する声も
北京・上海の空港では今年の夏、暴雨などの影響を受けて深刻なフライト遅延が発生した。乗客が搭乗後に離陸できないと通知されることも頻繁だった。ある乗客は、「航空機の離陸が遅延した場合、乗客が搭乗ロビーにいれば遅延の範疇に入り、遅延した時間に応じて賠償を受けられる。しかし、時間通りに乗客が搭乗し、飛行機のドアが閉まったらもう遅延の範疇ではない。乗客が飛行機の中で数時間待たされても賠償には当たらない。航空会社はこうすることで賠償を回避しているのでは」との見方を示す。
これに対し、ある国内航空会社の地上サービス部の責任者は「航空会社は賠償を回避したいのではない。もし定時に飛行機のドアを閉めなければ、管制部門への離陸申請の『列』に並べなくなってしまう。このため、航空会社は『ドアを閉めてから30分以内の離陸』という規定の実現可能性を不安視している。遅延した便は具体的な離陸時間を定めるのが難しいからだ」と述べる。
航空便の遅延に対する消費者からのクレームはこれまでも多く、民用航空管理部門も乗客搭乗後の遅延を問題視している。華北局は長時間の離陸遅延、特に乗客が搭乗後の遅延を監督の重点とし、複雑な天候下において航空会社が事前に飛行機のドアを閉め、乗客が機内で長時間待たされるのを防ぐとしている。
「人民網日本語版」2011年8月15日