世界第一位の経済大国であり、世界最大の市場を持つ米国は、海外からの直接投資が最も多く流れ込んでいる国である。米のデフォルト(債務不履行)ショックは今も世界の金融市場および経済に悪影響をおよぼしている。豪紙「The Australian」週末版に、世界銀行(World Bank)の頭取ロバート・ゾーリック氏への取材内容が掲載されている。ゾーリック氏は「世界の経済は、これまでと全く異なる障害に立ち向かうことになるだろう。それはこれまでよりもっと危険なものであり厳しい情勢を示している。危機に対応するためには、臆することなく判断し、迅速に舵取りしなければならない」と述べている。
ドル安による他国への攻撃
1971年、リチャード・ニクソン政権の財務長官ジョン・コナリーは、「ドルは我々の通貨だが、あなた方(世界)の問題だ」と、ドルが金の裏づけを失っても世界諸国はドルを失うことはできない、と豪語している。