米アップル社の創業者であるスティーブ・ジョブズ氏が最高経営責任者(CEO)を辞任した。それをいいニュースと捉えるか悪いニュースと捉えるかは企業によって様々なようだ。
スティーブ・ジョブズ氏のCEO辞任が表明されてからアップル社の株価は5%下落した。株式市場では、スティーブ・ジョブズ氏のカリスマ性を高く評価しており、ジョブズ氏なきアップル社への不安を隠しきれないようだ。アップル社は、世界最先端の製品の開発・設計・製造・販売に携わる4万5千人の従業員を抱えるマンモスIT企業である。ジョブズ氏一人の手腕によって従業員すべての力が束ねられ、IT市場にイノベーションをもたらした歴史的な功績は計り知れない。
今、世界の工場に変貌した中国では、iPhone4のような高い品質が求められる製品でもその生産を一括請負できるほどの工業水準に達している。衣類や生活雑貨から精密機器に至るまで、中国の製造業の発展は目覚ましい。だが、第2のジョブズ氏が中国から未だに誕生しないのは一体どういう訳なのだろう?
これについては、中国と米国の文化の違いを掘り下げて見ていかなければならない。