中米の物価比較が注目を集めるのはなぜ?

中米の物価比較が注目を集めるのはなぜ?。

タグ: 中米物価

発信時間: 2011-09-26 13:20:19 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

外食という行為を例にとって考える。あるネット上の友人の話によると、北京で西洋風のファーストフードを食べると一回あたり約30元かかり、ニューヨークで食べれば一回5ドル前後だ。金額だけみると両者にはほとんど差がないようにみえる。だが所得と対比すれば、導き出される結論は大きく変わってくる。ある統計によると、2010年の米国の一人当たり平均所得は約5万ドルで、人民元に換算すれば約32万元だ。北京の都市部住民の同年の一人当たり平均所得は2万9073元で、中国と米国の間には10倍近い開きがある。所得にこれほどの格差がありながら、物価が接近しているということから、生活コストが高いのはどちらかが容易にうかがえる。

上記のような比較は科学的なものではない、採取したサンプルの品質や注文点数の違いを考慮していないといった声があり、一定の道理がある。確かに今、中米の物価を全面的に正確に比較することは難しい。だが物価という話題が強烈な関心を呼び起こしているのは、人々が、特に大都市に暮らす人々が現在の生活にかかる大きな圧力に敏感になっていることが根本的な原因だ。一般の人々が中米の物価比較に注目するのは、それぞれの物価の差異を詳細に判断したいからではなく、海外の暮らしの質を見習おうとするからでもなく、自身の現実の生活にかかる圧力を表現することのできる話題を見つけたいからなのだ。

そこで収入について考えてみることにする。先進国では労働者の所得が国民の所得全体に占める割合が55%を超えるのが一般的で、ここから国民の富の大部分が第一期分配の段階で労働者の手に渡っていることがわかる。一方、中国では労働者の所得が国民の所得全体に占める割合が1990年代から低下を続け、現在では40%を割り込んでいる。労働者は富の分配により多く預かることができず、このことは給与の伸びの鈍化に直接反映されており、消費者は高い物価に直面して、ますますやる気を失っている。

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