米国財務省が18日夜に発表したデータによると、中国が保有する米国国債は8月末現在、1兆1370億ドル(約87兆円)に達し、7月末の1兆1735億ドル(約90兆4000億円)から365億ドル減少した。単月で365億ドルの減額は、近年で最高額に達した。
中央財経大学の郭田勇教授は、「全体的に見て、これは市場の正常な投資行為と言える。スタンダード&プアーズが8月に米長期国債を格下げしたことによる、市場の動揺とも関係している」と説明した。
中国社会科学院世界経済と政治研究所国際金融室の張明副主任は、「中国の投資家は近年、短期国債を手放し長期国債を買い入れていた。今回の大幅な減額は、大量の短期国債が満期となった可能性もある」と指摘した。
国家外国為替管理局の関係者もこのほど、「外貨準備高として米国国債を保有することは市場の投資行為であり、市場の状況に基づき調整をし購入・売却を行うことも、正常な投資行為である」と表明した。