◆多元化投資を推進
専門家は、「米国経済の復興が遅れ、負債が増加し続けており、またドル安リスクが増大している。中国は米国国債の最大の保有国として、外貨準備高の多元化投資という思考回路を備え、米ドルの落とし穴から積極的に抜け出すよう対策を講じるべきである」としている。
中国国務院発展研究センター金融研究所の夏斌所長は、「中国は外貨準備高における非金融資産の運用比率を高め、外貨準備高の投資の多元化を加速化し、ドル安継続のリスクを緩和するべきだ」と述べた。
エコノミストの鄭新立氏は、中国企業の海外投資を推進するべきだと主張した。「米国国債を購入せざるを得ない、これは中国の海外投資能力が低いことを示している。ドイツや日本は貿易黒字の際に、外国の国際を大量購入することはなかった。その理由は、海外投資能力の強化を通じ、過度な貿易黒字を解消したためだ」と語った。
マクロ政策により問題の根本を正すべきとする専門家もいる。
余氏は、「中国はさまざまな措置により、外貨準備高の増加ペースを緩和し、既存の外貨準備高の価値を保持してきた。巨額の資金流入と経常収支の残高により、これらの政策では中国の外貨準備高の持続的な増加を抑制できなくなった。米ドルの落とし穴を抜け出すために最も必要なことは、外貨準備高の蓄積を招くマクロ政策の見直しである」と述べた。
「人民網日本語版」2011年10月20日