今年に入ってから、レアアース価格は高騰と暴落を経験した。ネオジム磁石に使用されるプラセオジムの価格を例にとってみると、今年初め、1トンあたりの価格は28万元だったが、5月には約7倍の168万元にまで高騰。そのほか、酸化ジスプロシウムも1キロ1400元が、約10倍の14542元にまで高騰した。
しかし、6月に入って、事態は一変。プラセオジムの価格はピークを境に107万元にまで下落、酸化ジスプロシウムも1キロ9250元となった。
「レアアース価格の下落とバイヤーによる安売りは序章にすぎない」長年レアアース業界を研究する専門家はこのように述べた。
同専門家は記者に対し、「レアアース王国である江西省カン州と内モンゴルの貿易業者は、ほとんどが借金をして買い占めを行った。しかし、その貿易業者はレアアース業界のリスクを感じ取り、借金返済のためにレアアースの安売りに走っている」と述べた。