▽西洋ブランド崇拝を卒業
海外ブランドが一連の経済的に遅れた国で崇拝されるのは世界的な現象だ。たとえば数百年前には中国の磁器が欧州で大変流行した。海外ブランドが最も進出しにくいといわれていた日本市場では、第二次世界大戦後の長い時間の中で「欧米ブランド信仰」が浸透した。コカコーラ、ハリウッド映画、マクドナルドといった海外ブランドは、日本の若年層の文化や生活の中で圧倒的な部分を占めている。
スウェーデンのストックホルム大学のニールセン教授によると、一方で海外ブランドの品質は中国の同種製品を大幅に上回っている。また一方で遅れた国々にも文化的な自信という点で問題があり、特に長年にわたり遅れた状態にある中で、欧米ブランドが進んだ文明の一種の符号として崇拝を受けているのだという。
だが日本は一世代の努力で製造業を高品質の代名詞にまで高めた。そして日本人の海外ブランド信仰は徐々に薄れている。現在、日本の製造業は日本国内でなお高価格帯の「陣地」を守っている。欧米ブランドを含むさまざまなブランドは、高品質・低価格という優位点を備えていなければ日本市場で一定の地位を占めることはできない。
多国籍企業はこれまで中国を加工製造拠点や試験的拠点ととらえ、重要な消費市場とはみなしてこなかった。このためダブルスタンダード、法律法規の歪曲や改ざん、「象徴的」合併買収(M&A)といった現地化における誤りをたびたび犯してきた。
薛シニア研究員の指摘によると、中国の発展に伴い、多国籍企業は中国市場の消費の巨大な潜在力、中国の時代に伴って生じた変化を認識するようになった。この巨大な市場資源を確保するために、多国籍企業は中国の時代的な発展とともに変化し、未来に向かった伸びていくことを一種の常態にしようとしているのだという。
ある専門家の見方によると、多国籍企業の中国における法律違反や法規違反などの行為に対する根本的な解決の道は、やはり法律を改善することだという。
「人民網日本語版」2011年10月26日