市場経済の地位に関しても、中国は欧州の承認を受ける必要はない。WTO加入後15年で、中国は自動的に市場経済の地位を獲得するからである。武器禁輸措置に関しても、中国は自主開発を中心にするべきであり、外国からの武器購入は長期的戦略ではない。
逆に、人民元の国際価格決定権のほうが、明らかに大きく深い影響をもたらす問題である。第二次大戦後に米ドルが国際通貨となったのは、マーシャル・プランの実行によるところが大きい。ドルが国際通貨になった結果、アメリカは自然と世界市場での価格決定権を獲得した。それが、アメリカが世界のリーダーとしての地位を維持し続けた理由である。もしわれわれがこのような戦略を踏まえて考えれば、欧州で現在発行されている人民元建て債券によって欧州が自ら中国に与えるプレゼントのほうが、中国が自ら求める3つの条件より価値があることがわかる。しかもこちらのほうが実現性も高いのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年11月30日