業種によっては20~30年遅れている。たとえば中国の鋼鉄生産量は世界一だというが、国際レベルの設備は全体の15~20%に過ぎない。宝鋼、鞍鋼、首鋼、武鋼の四大企業グループ売上総額をすべて合わせても、新日鐵の63%に過ぎないのだ。
「メイドインチャイナ」の得失は、グローバル経済の構造から観察すると、中米関係に留まらないものであることが分かる。中国人民大学経済学院教授の賈根良氏は、金融危機が人々に意識させたものは、世界経済はグローバル企業の手中にあり、彼らは「両天秤を掛ける」手法で、ほとんどの利益を手にしていることだ。
つまり、グローバル企業は「売り手の独占」という手法でエンドユーザー市場における競争を排除する一方、生産者市場では「買い手の独占」を構築し、発展途上国の労働市場における生産品を安く抑えている。
飽くなき研究開発の追求が未来を創る