▽うそその2:中国のアフリカ支援は資源の略奪が目的の「新植民地主義」
中国とアフリカ諸国との友好関係の歴史は、中華人民共和国の成立直後にスタートした。ともに第三世界の国であり、中国とアフリカ諸国とは多くの問題で同じ見方や感じ方をしてきた。ともに発展の問題に直面していることも、感情面での双方の距離を接近させてきた。中国の支援にはこれまでいかなる政治的な付帯条件もなかったこと、これが中国が非難を受ける原因の一つだ。中国はこれまで一貫して、他国の内政に干渉しない外交政策を取ってきた。これは一連の他国を批判しがちな大国にとってみれば、時には軍隊を出して他国を征服しようとしさえする大国にとってみれば、確かに理解不能なことと思われる。
中国のアフリカ支援がインフラ分野に重点を置いていることも、「メンツのためのプロジェクト」(面子工程)と非難されており、非難の狙いはアフリカ諸国の民心を動揺させることにある。指摘しておかなければならないのは、中国は1967年にタンザニア-ザンビア間の鉄道建設支援に着手し、このプロジェクトは中国とアフリカと友好関係を示すシンボル的なインフラプロジェクトとなっていることだ。当時の中国は非常に困窮しており、大規模な支出をして「メンツのためのプロジェクト」を行う余裕などなかった(にもかかわらず支援をした)。アフリカは世界で発展途上国が最も集まる地域であり、中国の対外支援の重点エリアとなっている。中国・アフリカ間の協力や中国の対アフリカ支援は、友情が優先順位のトップにある。中国とアフリカとは通常の国際貿易取引を行っているのであり、中国・アフリカ間貿易は一般商品の相互補完と変わりない。その上、ここ数年来、アフリカから資源を最も多く運び出しているのは中国ではない。略奪をいうのであれば、歴史を振り返ると、アフリカを略奪してきたのは、まさに西側諸国の植民者であったことがはっきりとわかる。