40年間、日本はずっとディフェンスが非常に固い市場だとされていた。整った産業の分業体制、どの分野にも大手企業が目白押しで、世界の計算機、デジタル時計、MP3、カメラ、テレビ市場に君臨し、コンピューターや携帯電話の分野でも能力を発揮してきた。
ヒューレット・パッカード(HP)のパソコンが最盛期を迎えた2007年でも、日本でのシェアはたったの10%ほどだった。日本の企業は団結力で国外の大勢力と戦ってきた。
日本企業を支えてきたのは他でもない、緻密に細分化された産業体系だった。ハードウェアや製造業だけで日本と戦っても、単独で勝てるものなど世界にはいないだろう。サムスンはハードウェアに強いが、そのブランド力だけでは太刀打ちできない。
しかし、日本のこの強みは、日々発達するインターネットの時代に徐々に置き去りにされつつある。アメリカ、韓国、台湾や中国がこの新たな時代の流れに全力で立ち向かおうとしているとき、日本はまだハードウェアにしがみついているのだ。