中国は数年ぶりに経済成長目標を7.5%に引き下げたにもかかわらず、ドイツ銀行は先般、中国の2012年の成長率予測を8.3% から8.6%に上方修正した。
ドイツ銀行大中華区チーフエコノミストの馬駿氏は「上方修正は、以前よりも楽観視できる要素が三つあるからだ。米日の今年の成長率予測の上方修正、中国の輸出受注指数の上昇、中国の中小企業の経営状況の改善や不動産市場の冷え込みが中国経済に与える打撃が予想よりも小さいことなどが関係する」と指摘。
馬駿氏によると、アメリカ、日本、ユーロ圏の製造業購買担当者景気指数(PMI)はここ数ヶ月好転しており、3者の加重平均は2012年の年初数ヶ月は51.2に達し、昨年四半期の平均値49.6を上回った。例年のデータから明らかなように、米・日・欧の先行指標は1.5ポイント上昇しており、それに呼応して中国の輸出成長率も5%上昇した。