米国、欧州連合(EU)、日本はこのほど中国のレアアース(希土類)輸出割当額に対して訴訟を提起した。今月13日、中国は米欧日が提出したレアアース、タングステン、モリブデンの輸出管理措置をめぐる話し合いの請求を受け取った。話し合いが無効となれば、プロセスに従って世界貿易機関(WTO)の専門家チームおよび上級委員会の判定を待つことになる。「人民日報」海外版が伝えた。
現在のレアアース貿易戦争の本質は価格設定権にある。これまで中国国内の輸出業者が悪質な競争を繰り広げ、無秩序な輸出を行ってきたたため、中国はレアアース貿易の国際市場で価格決定権を失い、貴重な資源が野菜並みの非常に安い価格で売られている。後に中国はレアアースの輸出割当額を確定したが、欧米日のニーズに対して実質的な損害を与えることはなかった。2011年を例に取ると、11月末までの輸出額は累計1万4750トンに上り、通年の割当額の49%しか消化していない。つまり、欧米日の企業が中国の割当額によって「食べたりない」状況に陥ることはなかったのだ。国際市場のレアアース価格は、中国が資源保護で努力したことなどにより大幅に上昇した。米欧日が今回の訴訟を打ち出したのは、率直にいえばレアアース貿易でこれからも「野菜の値段」を支払い続けたいからなのだ。