(4) いかに働くかより、いかに遊ぶかを学ぶ
中国人の自由時間が不足しているが、より懸念されるのは、その利用の仕方である。
調査によると、中国人の間で人気の高いレジャー活動は、「テレビ視聴」と「ネットサーフィン」であった。この2種の選択は人口統計の特徴による影響を受けず、安定性と国民性を示した。また、スポーツ、学習、サークル活動等の比率は低かった。受動的かつ消極的なレジャー活動が国民の多くの時間を占めており、大衆がレジャーを楽しむ時代はまだまだ先の話となりそうだ。
テレビ視聴とネットサーフィンは、レジャー経済学の研究において受動的とされるレジャー活動である。ある社会のレジャー活動が単一的であり、かつこれらの受動的なレジャー活動が選択されおり、効率の向上につながらず、新たな思考回路を刺激できない場合、これらの人々は「レジャー病」にかかっているとされる。
過去数十年間、中国人は仕事に対する情熱を燃やし、いかに働きいかに稼ぐかを身につけてきた。現在、いかに遊びいかに消費するかを身につける時が来た。遊びが苦手な人は学ぶことができないと言われるが、これはレジャー経済研究の真理性を帯びた命題である。
「レジャー経済」は文化発展の牽引役となり、「生活が経済を導き、自由がイノベーションを刺激する」新型経済モードとなる。この新型経済の模範は、中国から遠く離れた麗しの北欧である。北欧には所得水準が高い国が集まっている。北欧5カ国の平均所得は、ここ20年間で世界20位以内に入っている。また北欧人の自由時間とレジャー活動も、世界有数の豊富さを誇る。これは典型的な、「暇がありお金もある社会」である。北欧人はより少ない時間でより多くの収入を生み出し、よく遊びよく稼いでいる。
「人民網日本語版」2012年3月26日