欧州の環境保護主義者であるカトリーナ氏は取材に対し、「パリ市民の意識はとっくに大きく変化している。皆、環境保護を重視するようになり、外出や移動の際に意識するようになった。いかし、私の見たところ、中国の人々は益々、排気量が大きく、ガソリンの消費量が多い自動車が好きになっているようだ。皆、これに対し危機感を持たなければいけない」と再度指摘している。
各国メーカー、中国市場「ご機嫌取り」合戦「中国人が好きなら、どんな自動車でも」
今回のモーターショーの焦点の一つと言われているのが「他のモーターショーには姿を見せない、CEOたちが一斉に会している」ということだ。その背景にあるのが、中国市場に対する各自動車メーカーの注目度の高さである。この点に関して、日韓メディアは非常に神経を尖らせているようである。
韓国の聯合通信社は、4月22日の報道において「総員出撃」という言葉で、自動車メーカーが総出で参加してる様子を形容し、その目的は「中国市場を占拠するため」であると称した。
『ソウル経済新聞』4月22日付の報道によると、韓国では現代-起亜自動車グループ(Hyundai Kia Automotive Group)、ルノーサムスン自動車(Renault Samsung Motors)を含めた大手自動車メーカー5社が「史上最大規模」の北京国際モーターショーに参加している。「モーターショーにおいて、韓国の自動車メーカーは今のブランドイメージをPRしただけでなく、将来の自動車の販売傾向についてもアピールした」と記事は伝え、中国市場の重要性を垣間見る事ができる。
韓国『朝鮮日報』20日付の記事は、上海モーターショーと北京モーターショーは、デトロイト、フランクフルト、パリ、ジュネーブの四大国際モーターショーの勢いを遥かに超えていると指摘する。日本や韓国のモーターショーでは、見かけないような国際的な自動車メーカーのCEOが皆揃って、中国のモーターショーに参加している。
日本『SankeiBiz』によると、今回の北京モーターショーには、トヨタの豊田章男代表取締役社長、日産のカルロス・ゴーンCEO、ホンダの伊東孝紳社長が参加している。「各メーカーの最高責任者たちは皆、このチャンスを利用して、自分の会社の経営戦略を自らアピールし、中国市場で戦っていく攻略法を再度強調しようと考えている」ようだ。