輸出回復は景気鈍化の圧力を弱めるが、輸出の見通しはまだはっきりしない
輸出の見通しについて、李健氏は、「単月の数値だけで下半期も輸出が高い伸びを続けるかどうか判断することは難しい。世界の景気回復はまだ厳しい状況にあり、米国では失業率が再び上昇し、欧州債務危機の見通しもはっきりしていない。国内の輸出企業にかかる負担を大幅に軽減することはまだ難しく、為替レートや労働コストの上昇、融資難が続き、通年で貿易を10%増やす目標を達成するには更なる努力が必要だ」との見解を示した。
高華証券は研究報告の中で、5月の予想を上回る貿易データは市場における実体経済の伸びが更に鈍化することへの懸念を緩和するが、単月の貿易データは変動幅が大きいことが多いため、輸出の見通しに慎重な見方を維持した。また研究報告によると、中国人民銀行による利下げは、「貿易データは予想を上回り、工業付加価値と固定資産投資のデータはやや改善されたが、全体の伸びがまだ弱いため、さらなる緩和策が必要だ」という合図である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年6月13日