香港特別行政区の曽蔭権行政長官は5月28日、中国大陸部のメディアの取材に応じた際、香港返還後の15年間の発展について、「その他の地区と比較するのではなく、完璧かどうかという視点を持たなければならない」と述べた。曽行政長官は「完璧」という言葉を使い、「経済の成果にせよ、行政の効率にせよ、十分ではなく完璧を目指さなければならない」と繰り返した。人民日報海外版が伝えた。
香港は返還15周年の記念式典を迎える。7年の任期を間もなく満了する曽行政長官は、香港の発展による成果について、安堵の色を浮かべた。
◆香港の経済地位が世界最高に
曽行政長官は、「香港の1人当たりGDPは、1997年の時点では2万7000ドルであったが、現在は約3万5000ドル(約280万円)に達している。世界的に見ても成熟した金融都市として、理想的な成長を実現した。香港の世界金融センターとしての地位と取引総額は、1997年と比較にならぬほどだ。香港の新規上場企業数は、3年連続でニューヨークとロンドンを上回った。香港は世界3位の海運中継貿易港であり、航空客運規模は世界3位、貨物輸送量は世界1位となっている。香港の現在の経済地位は、世界最高に達している」と指摘した。
スタンダード&プアーズは香港に最上級の「AAA」(トリプルA)の評価を与えており、1997年から現在まで3ランク上昇した。曽行政長官は、「香港の経済自由度は世界一だ。米ヘリテージ財団は18年連続で、香港を経済自由度世界一と評した。また世界経済フォーラムはこのほど、地域金融発展指数を発表し、香港を世界一と評した(アジアの都市としては初)」と語った。