同時に、香港も国の改革開放に対して、大きな貢献を成し遂げている。曽行政長官は、「香港は大陸部にとって最大の境外投資家である(各省・直轄市への投資も含まれる)。大陸部の機構と企業は1997年から現在に至るまで、香港証券取引所・香港証券市場において、すでに3兆3000万香港ドルを上回る投資を行っている。これは大きな数字だ。一国二制度は、国と香港の互恵関係を構築した」と指摘した。
記者の「香港返還から現在まで、国の権力が強化され、香港の独立が脅かされているとする声があるが、どう思うか」という質問に対して、曽行政長官は、「香港人は、(香港の発展を)その他の地区と比較する必要はないと感じており、自分がいかに完璧を目指すかを重視している。国の権力が強化され、香港の独立が脅かされているという批判もあるが、国による干渉が減り、香港がより独立に向かっているという声もある。しかし香港人の愛国心は、この15年間で間違いなく強まっている。四川大地震の際に、香港人は被災地復興を積極的に支援したが、これは国に対する思いの表れでもある。国が香港に対して影響力を強化していると言われているが、それは香港のみならず、世界全体に対する影響力についても言えることだ。国は一国二制度の基本法を重視しており、香港の持つ自由に変化はなく、香港の暮らしにも変化は生じていない。香港はまだ完璧とは言えないが、さらなる改善を目指していく。香港における一国二制度の成功は疑いようもないことだ」と述べた。
「人民網日本語版」2012年6月25日