中国市場での業績低迷が続く日韓家電メーカー

中国市場での業績低迷が続く日韓家電メーカー。

タグ: 中国家電市場

発信時間: 2012-07-02 18:56:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

◆各社の品質問題

リコールを発表したサンヨーの洗濯機の他に、日韓各社の品質の低下もまた、消費者の懸念材料となっている。北京市朝陽区に住む李さんは、1990年代に購入したパナソニックの製品は、現在も使用を続けられるほど品質が良かったが、近年の新製品は故障しやすく購入をためらっているという。売り場を巡り家電の購入を考える消費者もまた、日韓各社の商品に多くの時間を費やさなくなった。ある消費者は、「単にデザインが美しいだけで、故障しやすい印象がある。各社は近年になりOEMを強化しており、品質低下の原因となっているのではないか」と述べた。

◆各社の課題を指摘

日韓各社の衰退には、さまざまな原因がある。中国電子商会消費電子製品調査弁公室の張適副主任は、「日系家電メーカーの場合は、全体環境による影響が主因と言える。日本各社は日本に多くの工場を構えており、地震により深刻な損失を被った。また円高も企業全体の赤字を拡大し、中国市場でも見えない形での影響を受けた」と指摘した。サンヨー等の日系家電メーカーはタイに生産ラインを敷いているが、昨年末から年初にかけて発生した洪水により深刻な損失を被り、サプライチェーンが断裂した。

張副主任は、「これらの企業には、現地化の問題がある。業績に変化が現れないうちに、各社は役員の人事異動を頻繁に行い、中国市場を深く理解できずにいる。企業文化の差もまた、中国市場での衰退の一因となっている」とし、「パナソニックはさまざまな要因による影響を受け、全体的に低迷している。同社は早くからエアコンと冷蔵庫の開発を始めたが、大規模な販売が実現されず、ボトルネックとなった。同社は小型家電により、家電事業を支えている。サムスンは電子製品からスタートし、その後になり家電を開発するようになったため、白物家電を得意とせず、中国市場で優勢を占めることができない」と具体的な企業について分析を行った。

張副主任は、「また、中国白物家電メーカーとの競合も一因として数えられる。ハイアール、海信(ハイセンス)、格力電器等の家電メーカーはコア技術を持っており、世界水準に達し、海外への依存度を下げている。また国産製品は消費者に受け入れられやすく、優勢を占めている。中国企業と比較して、日韓各社は製品の更新が遅く、商品ラインが短い。問題が発生した際、これらの企業は一部製品の戦略の放棄を選択する傾向があり、既存の市場競争力を手放している」と指摘した。

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