実のところ、日本の職人は中国伝統文化における手工芸職人ととても良く似ている。しかし日本社会は職人を非常に高く評価しており、社会的地位も高い。このような日本社会の雰囲気が現代まで続く職人的文化を育てたと言える。中国では、職人たちは長期にわたって皇室や官僚から冷遇を受けてきた(この状況は現代における中小企業の代理加工と似ている)。社会的地位も低下し、生活環境も悪化した。手工芸および職人的精神の継承は困難となった。ましては職人魂の発揚など、望むべくもなかった。
中国経済のモデルを転換させたいのならば、まずは企業の、生産に対する経営理念の転換から始めるべきだ。中国経済を支える中小企業は、商業的な利益を上げるという世俗的な動機を改めるべきだ。日本の中小企業が培ってきたような「職人精神」のように、確固とした基礎を持った上で大企業に協力し、良好なコミュニケーションが取れる関係を構築するべきだ。そして「メイドインチャイナ」を精神面から根本的に変えるべきである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年8月29日