厦門大学がこのほど開催した学術シンポジウム「アジア太平洋地域経済協力の新構造における中国と日本」において、中国社会科学院日本研究所経済室主任の張季風教授は、「日本に対する経済戦争で、中国が一人勝ちすることはない。冷静に思考・計算すれば、日本経済の中国経済に対する依存度が想像していたほど高くないことが分かる。経済制裁はシギとハマグリの争いになり、中国に対して抑制の戦略をとる米国が漁夫の利を得るだろう」と指摘した。中国網が伝えた。
中日関係が「政冷経涼」に陥る中での開催とあって、中国と日本の経済・貿易をめぐる同シンポジウムはひときわ注目を集めた。
◆経済制裁で共倒れに
張教授はこのほど論議の的となった「対日経済制裁」という話題について、「日本政府の独りよがりな茶番劇は、中国人の強い反発を招き、中日経済・貿易関係に深刻なマイナス影響をもたらした。これらはわれわれが目にしたくなかった結果であり、日本政府が一方的に引き起こしたものだ。日本政府は間違った行いを直ちに正す必要がある」と語った。
張教授は一方で、中国の国民に対しても冷静になるよう呼びかけた。経済制裁は日本経済に深刻な打撃を与えるが、中国も一人勝ちはありえず、共倒れになるからだ。