中国の原発技術は海外からの輸入に依存してきたが、同プロジェクトは清華大学の自主開発となった。清華大学原子力研究院院長、高温ガス冷却炉模範プロジェクトチーフエンジニアの張作義氏は、「模範プロジェクトが成功を収めた場合、中国は高温ガス冷却炉を商業化運営させた世界初の国家となる。同プロジェクトの竣工は、中国が原発技術輸入大国から、原発技術・設備輸出国になる上で、非常に重要な意義を持つ。中国の世界原発産業における地位も、これにより大幅に向上するだろう」と語った。
石島湾高温ガス冷却炉実験炉の燃料棒の最高温度は1500度未満で、設計上の上限値は1620度だ。実験炉は人々が想像もつかないような状況をシミュレートした。例えばすべての外部電源が失われ、温度と圧力が上昇したという最悪の事態においても、人為的もしくは外部からの干渉を行わずに燃料棒の安全を維持することが可能だ。また余熱を排出し、最悪の事態においても放射性物質を外部に流出することはない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年1月5日