金属の価格については、品種によって差が生じると見られる。アルミニウムやニッケルなどに比べ、鉛・亜鉛などのレアメタルの方が上昇し、インフレの状況下、銅はその金融商品としての性質によって、大幅に下落する可能性は小さいと見られる。コスト、在庫、増産の面から見ると、非鉄金属は需要が周期的な要因によって底打ちするため、2013年上半期の市場動向はそこまで悪くはならない見通しだ。
貴金属に関しては、リスク回避と信用貨幣という役割から逃れ、2013年は依然大幅な低下は見られないだろう。世界における実質的なマイナス金利と回復の見通しが立たない実体経済により、貴金属市場が高値で推移する動きは今後も続く見通しだ。しかし、他の商品に比べ、上下変動が小さいため、インフレ期待による更なる大幅な上昇はないだろうが、経済回復による資金の流出を受けて、下落するというシステマティックリスクが存在する。
「中国証券報」より 2013年1月7日