1月30日、カナダ紙グローブ・アンド・メール電子版に、「汚染対策マスクが中国で大人気商品に」という記事が掲載された。以下は概要。
企業家の趙丹青さんの態度はかなり常軌を逸していた。自分の商品が早く過去のものになればいいのにというのだ。
有害物質を含んだ濃霧が北京を覆うに従い、当局は北京市民にできるだけ室内にいるようにと促していた。我慢強い地元の北京人でさえ最終的にはこの問題を受け入れ、とうとう防護マスクの買占めに走るようになった。アップルやJ・Pモルガン、BBCなどの大企業は自社社員にマスクを配布した。
趙丹青さんのような製造業者は自前の在庫がこれまでにない速さで飛ぶように各地に売れ、一気に倉庫が空になっている。彼が扱う「緑盾マスク」はこれまで3ヶ月ですでに100万枚売れた。うち70万枚はここ4週間で売れた。
興諾康綸繊維科技公司の社長である趙丹青さんは、上海の本社で電話取材を受けたとき「みんな今、大都市に住む人は汚染をわが身に感じている。情報の伝達がとても早い現在は、メディアも強い関心を向け続けている。」と語った。
また「この製品を生産した時の気持ちとはかなり矛盾しているが、私たちはこのマスクに市場から消えてほしいと願っている。だが、実際、大気汚染問題は解決までには時間が必要で、販売数はこれから5年から10年間増え続けるだろう。」
製造業者や空気清浄機やマスク、浄水設備の輸入代行業者は、息もつけない忙しさだ。ネットショッピング大手のアマゾンが販売している3M社のN95マスクはすでに数週間売り切れが続いている。このマスクは大気中の95%の微粒子を除去でき、通常は研磨作業や危険材料を扱う労働者に使用されている専門的な安全保護具である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年2月1日