格付け機関である米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)筆頭グローバル・エコノミストのポール・シェアード氏 (Paul Sheard)は19日、市場が予定されている日銀総裁交代後もさらに積極的な金融政策を期待しているが、日銀に為替市場の予測ができるかどうか疑問視していると述べた。
シェアード氏は取材を受け、日銀総裁に着任する黒田東彦氏を「市場の勢いを維持できるだろう」と期待しながら、「市場をさらに盛り上げ、市場予測を引き上げるのはさほど難しくないが、為替の予測はこのような予測行動によっては困難が増すだろう。」と分析した。
また、さらに積極的な緩和策を基調とすることは必要だが、「個人的にはこれに効果があるかどうかは疑問視している。」と述べるにとどまり、デフレに打ち勝つために日銀が思考と行動両面から「大きな変革」が必要であると語った。また、黑田氏の着任後、おそらくバランスシートの規模は拡大し、ハイリスクな資産を増やすやり方によるバランスシートの再構成が考えられるという。