そのペースに従えば、2014年年末までに、日銀のバランスシート(貸借対照表)の規模は290兆円まで急激に拡大し、2012年年末の2倍近くに迫り、国内総生産(GDP)の59%に相当する。
また、金融緩和の効果を強化するため、日銀は長期国債の購入規模を拡大し、不動産投信ファンドなどのリスク性資産の購入にも着手すると見られる。日銀はこれまで、手を引くのが容易であることから、短期国債の購入をメインにしていたが、40年物を含む長期国債の購入に転換して以降、日銀が保有する資産の満期までの平均残存期間はこれまでの3年から7年になった。
全体的に見ると、日本の国内経済のアベノミクスに対する反応は極めて肯定的である。なぜなら、株式市場は上昇し、消費者心理を表す消費者態度指数も上昇しており、第1四半期の実質的な消費動向も好転している。