日本政府は、今年に入って日本経済が成長の勢いを維持し、第1四半期(1~3月期)のGDP成長率は、前期比(2012年10~12月期)0.9%増、年率換算で3.5%増となり、昨年10月以来2四半期連続のプラス成長となったと発表した。
国内総生産は消費、投資、輸出の3つの部分で構成される。1~3月期の前期比0.9%増のうち個人消費(0.9%増)と輸出(3.8%増)が経済成長全体を力強く後押しした。ただ投資は満足いくものではなく、企業の設備投資は0.7%減だった。こうした「2増1減」が日本の経済成長の不正常な要素を反映している。
長年、日本経済の回復は国際市場に大きく頼ってきた。その回復パターンはまず輸出が増加し、それに企業投資が続き、それから個人消費が促されるというものだった。しかし今回はいつもと違う。企業の設備投資はまだ低い水準にあるのに個人消費がすでに熱気を帯びている。企業の経営力は従業員の賃金を上げられるほど回復していない状況にあって、消費拡大の原動力はどこからきているのか?