それに対し、企業の設備投資の回復が遅れている原因は、多くの企業が今の経済回復が規則的な需要回復ではなく、金融政策の刺激によるものだとみているからだ。こうした刺激がどれだけ続くのか企業の多くは見通しが立たないため、設備投資に慎重になっている。営業利益が大きく増加した自動車メーカーでさえ「今は生産拡大にだけ努力し、設備投資はまだ様子をみる」を慎重姿勢だ。
日本は長年内需拡大、企業投資で牽引する成長パターンの実現を期待してきた。しかし長年の経済低迷で企業は投資に慎重で、個人消費も元気がなく、国内の需要は冷え込んでいた。現在のこうした安定した経済回復がこのまま持続するか、投資が消費を後押しし、消費が投資を刺激する好循環の成長の軌道にうまく移行できるかは日本政府が当を得た経済政策を打ち出せるか、とくに企業のミクロ面の改善、企業が経済の見通しを楽観視し、大胆な投資をするかを見る必要がある。でなければ日本経済の回復は朝顔の花一時に過ぎない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年5月21日