技術分野ではかつて中国は日本に遙かに後れを取っていたが、すでに状況は様変わりした。全般的に見て日本は民生用技術分野で依然中国をリードしているが、軍用技術ではすでに中国が日本を全面的にリードしているし、民生用技術でも日本を急速に追っている。中国は高速鉄道、レーザー、量子通信、深海石油掘削、スーパーコンピュータ、水稲交雑などの分野ですでに日本をリードしており、他の分野の格差も縮め続けている。
もちろん、われわれには日本と比べて劣る点もある。私個人の観察に基づいて言えば、その最たるものは市民文化水準がまだ日本に及ばないことだ。いわゆる市民文化とは列に並ぶ、交通規則を遵守する、公共の場で大声で騒がない、むやみに車のクラクションを鳴らさない、社会生活において秩序、譲り合い、温和・善良・恭敬・節制・謙譲を重んじるといった、都市生活の形成する一揃いの規範を指す。日本を訪れた人のほとんどが、礼儀正しさ、秩序を守る、仕事に献身的といった日本人の市民文化レベルに深い感銘を受ける。こうした日本社会の優れた点は、真剣に学ぶ価値がある。