発展というテーマにおける重点個別テーマは、食糧の安全保障、人材資源の開発、金融の包容力、インフラ投資などだ。人材資源の開発と発展経験の共有は、2010年のソウル・サミットで採択された「ソウル開発コンセンサス」でうち出されたものだ。ロシアが重点的に取り上げる金融の包容力の建設では、主として女性、移民、若年層向け金融サービスの獲得可能性に特に注目する。食物の安全保障の分野では、G20は大きな発展を遂げるとみられ、段階的な成果には熱帯地域における農業プラットフォームの建設、小麦の研究展開の提唱、農業に対するモニタリングの世界的な提唱などが含まれるとみられる。
反腐敗の面では、金融監督管理の職能と金融機関の相対的な独立に啓発されて、ロシアはG20の枠組下で独立した反腐敗機関の建設を強化することを初めて提起する。この提起には一定の合理性があるが、各国の隔たりは大きく、反腐敗の実施を阻む大きな力がいまだに存在する。マネーロンダリングや国境を越えた贈収賄への反対は、いずれも過去1年間に話題になった問題であり、各国政府の意見が一致する分野でもある。