台湾企業の台達電子は、アップルなどのメーカーに電源供給ユニットを提供している。同社は昨年、さらに野心あふれるプロジェクトを開始した。十分に安価なロボットを生産し、中国の電子製品工場の労働者の代わりにするという計画だ。
同社の海英俊董事長はインタビューに応じた際に、「自動化は中国の未来の流れであるが、いかにロボットのコストを引き下げるかが重要な問題だ」と述べた。同社は4つの部位で連結する一本腕のロボットの試験を進めている。このロボットは物体の移動、部品の溶接、および類似する作業を実行できる。同社は2016年までに同ロボットを発売する予定で、価格は1万ドルのみと、現在主流になっているロボットの半額未満だ。
この価格は中国の労働者の給与を下回り、かつロボットは24時間勤務が可能だ。
台湾以外でも未来志向的なロボットが開発されている。これは容易にプログラミングを行い、十分な知能を持たせ、人身事故のリスクを省きながら人類と同時に作業をすることを目的としている。このようなロボットのコストは労働者の給与を上回っているが、中国の人件費が二桁のペースで増加していることから、その差は縮小されている。