まもなく開かれる予定の中国共産党第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)は資本市場のためにどのようなトップダウン設計をするのか、それが今市場で最も注目されている議題の一つとなっている。
今回の三中全会では、資本市場の発展について多く議論されると業界関係者が予想する。如何に「安定成長、構造調整、改革促進」に取り組むかが中国の経済成長にとって差し迫った課題となっている今、多層的な資本市場を整備し、実体経済の構造転換と高度化に確実につなげることが資本市場の重要な課題となっている。法制化の推進、投資家の利益保護による市場の公平性維持、金融リスクの防止などが今回の会議で焦点となる資本市場と関連する議題となるだろう。
会議後、市場が注目する資本市場に関する一連の改革措置が打ち出される見通しで、その重点は小企業・零細企業支援、証券業の発展・革新、先物の革新、債券市場の発展などで、それが資本市場の新たな繁栄と発展を支える新政策になると期待されている。
◇構造転換と高度化を図るための大仕事
国内外の経済情勢は5年前に比べて大きく変化した。だからこそ今回の三中全会の資本市場をめぐる議論に市場は大きな期待を寄せ、それが資本市場の発展に向けた政策の枠組みを形作るとみている。
「構造転換と高度化は現在中国経済の大仕事であり、実体経済の最も要となる問題でもある」とアナリストは指摘。「周辺市場からの衝撃を受けながら金融・資本市場の安定を図っていた5年前と大きく異なり今の中国経済にとって差し迫った問題は如何に「安定成長、構造調整、改革促進」に取り組むかである。資本市場は経済大局の中の重要な一環で、多層的な資本市場を整備し、その目標達成に貢献する必要がある。資本市場だけでなく、金融市場全体の発展がこの大筋と切り離せない。三中全会ではこの角度から資本市場と金融市場について説明がなされる見通し」。