まもなく終わりを告げる2013年の世界経済情勢はめまぐるしく変化し、紆余曲折に富んでいた。国際市場に影響を与え、世界の投資家の目を引き付けた大きな出来事は次の8つのキーワードに集約できる。
(1)穏かな回復
2013年の世界経済は2012年の穏かな回復状況を持続、発展途上国の経済成長は減速したものの、全体的には依然として先進国の成長率を大きく上回った。
国際通貨基金(IMF) は最新の世界経済見通し(WEO)で、2013年の世界経済の成長率を2.9 %と予想、2012年の3.2%に届かないとした。新興国や発展途上国全体の成長率は4.9%から4.5%に下方修正され、昨年1.5%だった先進国全体の成長率は1.2%に引き下げられた。
中でも米国経済の成長率は昨年の2.8%から1.6%に、ユーロ圏は引き続き経済が萎縮するとして昨年の0.6%から0.4%に引き下げられ、日本は2%の成長率に据え置かれた。