(5)米政府のシャットダウン
2013年初めの「財政の崖」問題をめぐる一進一退に続き、米国の共和、民主両党は10月、財政予算と債務(借金)上限の交渉で行き詰まり、政府の一部が閉鎖、債務不履行(デフォルト)のリスクが高まった。
16日間にわたる政府「閉鎖」後、民主、共和両党が財政協議のこう着状態打開に向けた妥協案に合意した。法案は両党の財政赤字削減策をめぐる対立を根本から解決したわけではなく、政府機関の閉鎖を来年1月15日まで解消し、米政府の債務上限を来年2月7日まで引き上げただけだ。
今後両党の協議は更に難航し、来年初めにデフォルトのリスク上昇と政府「閉鎖」の一幕が再び出現するかもしれない。これによる不確定性が市場の自信と米経済の見通しに再び衝撃をもたらす可能性があるとの見方もある。