第三に、「互聯互通」(相互連結)を促進する。
APECの中期目標がアジア太平洋自由貿易圏の設立にあり、中長期の展望が革新発展の促進にあるとすれば、実行可能な直近の任務は「互聯互通」の促進にある。「互聯互通」は近年、地域協力におけるキーワードとなっている。APEC北京サミットがこれを核心的な議題の一つとして取り上げたことは、APECが地域経済の一体化を促進する組織として進化し、機能を拡大していることを示している。
「互聯互通」の正確な定義については、統一された意見や見解はない。その範囲は、APECが従来から強調してきた貿易往来や相互投資を含むと同時に、技術の共有やエネルギー協力、融資の相互支援、インフラの連結、人員の流動、ルールの合致などの地域経済協力の新たな議題も含むことになる。このうちインフラの連結は近年、アジア太平洋とりわけアジア地区の相互連結の重点分野の一つとなっている。