香港紙「南華早報」の中国語ウェブサイトに21日、安倍首相の打ち出す「3本の矢」についての評論記事が掲載された。これによると「アベノミクス」には、財政刺激策と金融緩和策、構造改革の3つの柱があり、安倍首相はこれを日本の民間伝承に基づいて「3本の矢」と名付けている。だがアベノミクスがもたらした希望は徐々に霧散しつつあり、安倍首相が新たに国民の支持を獲得するには、自らの「第3の矢」(構造改革)が成功することを証明する必要がある。記事の要点は以下の通り。
第2次安倍内閣の組閣からすでに20カ月が経った。安倍首相とその指導する自民党に対しては当初、大きな進展を実現し、日本の発展を進めたと評価されていた。だが安倍首相の最近の措置は一部の日本国民の不安の種となっている。同盟国を援助するために日本の自衛隊の海外出兵を許す動きには批判が高く、安倍首相は多くの試練に直面している。安倍首相には、その政策とりわけ日本経済再編政策に対する国民の信頼を強めることが求められている。多くの専門家が、経済再編は日本が財政活力を回復するカギとなると分析している。
日本では2006年以来ほとんど毎年、首相が、政策に対する国民の支持を得られずに退陣してきた。首相の辞職はしばしば党首選挙を伴い、新たに首相が選出され、内閣改造もさかんに行われた。だが各大型メディアの世論調査によると、安倍首相の支持率は去年、安定した高さを維持した。安倍首相が高い支持率を獲得できたのは、安倍首相が経済に重点を置くことを一貫してきたためであり、それは第1次安倍内閣との大きな違いでもある。