高速鉄道が開通した後、経済へのけん引力が一層直接かつ、多様になる。北京・天津都市間鉄道の開通によって両市が手を携え「同一都市圏」になり、わずか一年の間、北京市のGDPが10.1%増で、天津市が16.2%増えた。
高速鉄道の急速な発展は、経済の飛躍的前進を引っ張り、鉄道沿線の中小都市にも発展促進効果をもたらし、中小都市の急速な台頭に寄与している。
山東省曲阜市は孔子の生まれ故郷である。高速鉄道の開通によって、曲阜市のホテル業界の新増ベット数が30%に上り、全市ホテル入室率が5%以上も増えた。曲阜市の楊鳳東市長は、「高速鉄道は交通線だけではなく、経済線、旅行線、民生線でもあり、地方にとっては生命線とも言える。小都市や町の経済の羽ばたきに翼を与えてくれた」と感慨深く話した。
昨年から我が国の高速鉄道は東部から中西部へ拡大し、全国をカバーする巨大な高速鉄道網が形成しつつある。数々の高速鉄道が辺鄙な山を越え、荒涼たる砂漠を通っていき、それによって、中西部の都市が沿岸部の大都市と連動し、東部、中部、西部の共振による経済の共同発展が実現できた。