今日の中国ではアイデアの持ち主なら誰もが微信(Wechat)上で店を開き、淘宝網で起業することができる。多くの起業者がインターネットというプラットフォームで集まり、「国民起業」ブームを巻き起こした。これで市場原則に基づいた競争が可能となり、経済効率も一層向上した。
さらに重要なのは、新規台頭のネット起業者たちは互恵ウィンウィン・相互謙譲という商業モデルを確立していることだ。テンセントの時価総額は1兆1000億香港ドルを超え、米上場後のアリババの時価総額も1兆元超と予想され、百度の時価総額も800億ドル近く迫っている。だが、この3社はいずれも世界企業トップ500に入っていない。時価総額が表しているのはこれまでのコスト投下額と現在保有資産の総額ではなく、予期される将来の収益と価値創造力である。
第二、インターネットの発想はサービスの普遍的恩恵とう点によりウェートを置き、製品とサービスを社会各階層・各グループに包括的かつ、最も有効に提供することだ。それによって、農村の住民、都市部の低所得者グループ、小企業・零細企業といった社会的弱者層が最大の利益享受者になり、商業サービスを享受する権利とチャンスを得ている。