習近平国家主席は今月、インドとスリランカを訪問した。今回の外遊により、中国は南アジアでの影響力を拡大できるほか、鉄道技術の輸出を促進できる。香港紙『南華早報』が伝えた。
習主席の今回の外遊の重点は、インドとの鉄道の協力に関する覚書の調印となる。在ムンバイ中国総領事館は先ほどインドメディアに対して、中国企業がインド亜大陸の高速鉄道建設への参加を希望していることを伝えた。中国の22人の代表団は今年7月にムンバイで、インド鉄道の関係者と会談した。中国企業は計5件の高速鉄道プロジェクトの受注を目指している。中国の競争相手は、日本だ。
鉄道の協力に関する覚書の調印は、習主席の外遊の大きな特徴になっている。習主席は7月に中南米を訪問した際に、中国・ペルー・ブラジルの作業部会を設け、ペルーの太平洋沿岸とブラジルの大西洋沿岸を結ぶ鉄道を建設することを提案した。観測筋は、「中国はこれらのプロジェクトに資金もしくは技術の支援を提供し、エネルギーやその他の大口商品の供給を獲得すると同時に、中国の海外でのイメージアップにつなげる」と分析した。カーネギー清華グローバル政策センターの専門家の陳懋修氏は、「中国は中南米のインフラ整備など、取り組みを進めている」と語った。
中国が参加を約束したが、まだ実行に移されていないプロジェクトには、ホンジュラスとの協定内容、太平洋沿岸のアマパラとカリブ海の港湾都市カスティーヤを結ぶ鉄道が含まれる。中国はタイ、ミャンマー、ケニアとも、同様の協定を結んでいる。
北京交通大学の趙健教授は、「中国は軌間など、鉄道技術規格の輸出を希望している。中国はまた、インフラ整備により雇用状況および国民生活を改善できると表明している」と語った。