「新常態」(ニューノーマル)は経済発展の軌道を変え、人々の認識のズレを是正し、理念を覆した。「新常態」には、「新心態」(新たな心理状態)が必要だ。
GDP崇拝の古い思考を打破
GDPはかつて、無数の地方政府の役人から崇拝されていた。多くの人は、この指標が地域経済の発展の優劣を完全に示さないことを知りながら、小数点以下の数値まで気にし、この「経済の答案用紙」の点数が低くなることを恐れた。
地方政府が「政績」のためGDP成長を促すことが、物議をかもしている。今年になり70以上の県·市がGDPの審査を取り消したという情報が伝わると、メディアと国民から賞賛を浴びた。「GDPよりも国民生活の重視」が、政績を審査する新たな方針となっている。
中国共産党第十八回全国代表大会以来、中央政府は経済発展の方針を再検討している。経済成長率を合理的な範囲内で維持し、構造調整と改革促進に力を入れ、経済のモデルチェンジ·グレードアップを促す。30年間の改革開放を経て、中国の市場経済は入学したばかりの小学生から高校生の青年になるような、脱皮·モデルチェンジの重要な時期を迎えている。
GDP崇拝は、生まれ変わり成長した中国経済に適応できなくなった。地方政府は古い思想を捨て、新たな経済成長源を育成するため時間と資金を使い、より合理的な成長モデルを模索すれば、新常態の発展に適応できるだろう。