商務部国際貿易経済協力研究院国際市場研究部の白明・副代表によると、米国経済の好調が市場ニーズの改善につながっているという要素のほか、対外貿易を押し上げている要因としては、対外貿易発展を支援する各種の政策の緩やかな実現や国際電子商取引の急速な発展、上海自由貿易区の経験の普及、長江経済ベルトの建設などが挙げられる。
アナリストの間では、中国の対外貿易の回復傾向は持続するものの、人民元の切り上げ圧力の高まりが輸出に影響を与える可能性があるという見方が一般的となっている。
今年年初から第3四半期までの中国の輸出額は10.4兆元で前年同期比3.6%の増加、輸入額は9兆元で同比0.1%の減少となった。貿易黒字は1.4兆元に達し、同比35.3%の拡大となった。税関総署の鄭躍声・報道官はこれについて、今年の中国の貿易黒字が拡大している主な原因は、輸出の回復が好調であるのに対して、輸入が低迷していることにあると指摘する。このギャップで貿易黒字が拡大していることは、人民元の緩やかな上昇を促している。