国務院の李克強総理は現地時間12日午後、専用機でモスクワに到着し、ロシアに対する正式訪問を開始した。訪問中は中露両国の総理による第19回定期会談を行い、ロシア訪問で注目を浴びていた中露高速鉄道協力プロジェクトに新たな期待をもたらした。
ロシア通信社ノーボスチのウェブサイトは10日、李克強総理のロシア訪問期間の13日に、両国総理の見守る中、中国鉄道建築総公司と中国交通運輸部、ロシア鉄道社、ロシア運輸省が協力覚書を締結する予定だと報道している。中国側は、モスクワとカザンを結ぶ高速鉄道プロジェクトへの参加の意向を再び伝える。新華社は13日、中露両国は今後、高速鉄道や衛星ナビゲーションなどのプロジェクトで協力を深めることになると報道した。
国際的な情勢を見ると、ロシアは現在、西側の経済制裁を受けている。業界関係者によると、このことは、中露の高速鉄道協力の可能性を高める要素になる。10年を費やしていた中露の天然ガス交渉は、今年5月に同様の状況の下で達成された。業界の期待は高いが、高速鉄道関係者には、楽観論には慎重にならなければならないと強調する人もいる。国際情勢は複雑で変化しやすい上、最終的に落札に成功するには、国際的な大企業との激しい競争に直面しなければならず、死闘は免れ得ない。