5000kmに及ぶロシアの高速鉄道計画
冬季五輪ソチ大会を迎えるため、ロシアは国内初の高速鉄道となるソチ高速鉄道を建設した。大会用の雪山館やメイン会場を結ぶ全長163kmの鉄道で、運行時速は180kmに達した。一方、モスクワとサンクトペテルブルク、サンクトベルクとフィンランド・ヘルシンキ、モスクワとニジニ・ノヴゴロドを結ぶ3本の鉄道は、在来線を改造して作られた快速列車で、狭義の高速鉄道には入らない。
業界関係者によると、ソチ高速鉄道は主に、ドイツのシーメンスが2009年の入札で落札した。ロシアの国家鉄道部門は当時、5億8千万ユーロを投じてシーメンスに54本の列車の生産を発注した。当時、中国の高速鉄道建設は始まったばかりだった。
ロシアの高速鉄道建設は2013年頃に急速発展の段階に入り、高速鉄道市場のニーズはこの頃から急激に高まった。ロシアが発表した2030年までの鉄道交通発展戦略によると、ロシアは新たに2万kmの鉄道を建設し、そのうち5000kmが高速鉄道になる。このうちモスクワ・エカテリンブルク間の全長1595kmの高速鉄道プロジェクト(高速鉄道2号線)は、優先的に建設される全長803kmのモスクワ・カザン区間がまもなく着工の予定で、高速鉄道入札の主要プロジェクトとして注目を集めている。